女が、男の部屋に招かれた。ベッド脇の机にある赤い便箋に、「貴方との夜が忘れられない、夜も眠れないくらい。」と書かれていた。
彼女は別の意味でその夜が忘れられなくなってしまった。 しかし数年経って、その時を考えると、それは、彼の顔を思い出せないほどの儚い記憶なのだった。
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