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 十数年前、私は一人の友人に強い憧憬を抱いていました。その友人はヨーロッパ人で、バカンスのたびに外国へと出かけていくのです。彼の送ってくれる絵葉書を、家のポストに見つけるたびに、好きな場所を気ままに歩き、そこでの日々を楽しんでいる彼の姿を思い浮かべるのでした。
その後、かなり経って、自分も旅の初心者になりました。
旅先で出会う人々は、彼ら独自の旅の方法を教えてくれます。そんなこともあって、私は旅行をさらに楽しむようになりました。
韓国には何回か訪れました。
 最初に来たときの印象と、今の印象は少し違います。
私がこの国について、理解したからかもしれません。けれど、実際に住んでみたこともない、短い滞在の間で、できた理解はほんのちっぽけなものなのです。
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