上 海
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上海 上海
上海 上海
高速バスが、陽のすっかり落ちた上海の町に入っていきます。
私達はスムーズにターミナルに入って、「もう上海に戻ってきてしまった。」
そんな感慨でした。
ともかく、今晩の宿を探さなくてはいけません。
赤いジャケットをはおったおじさんのリヤカーにのりました。
おじさんは、ペダルをキコキコいわせながら漕いで、高架の脇の、一つの旅館の前でとまりました。
私はここがどこか判らないけれど、ともかくここに住むことにしました。
ここには暖房も、暖かい毛布もなくて、泊まっている人達も粗雑で、なんだか殺風景な感じです。
風呂にはいろうとして、フロントにいるお姉さんに場所を聞きます。
彼女の答えは早すぎて私にはよく聞き取れません。
「私は外人なので、聞き取れないよ。もう少しゆっくりはなしてくれる?」
「私は中国人よ。外国語話すわけないし、普通に国語を話すだけよ!」
そのあと、宿の裏に、沐浴所があることはわかりましたが、
私はとてもがっかりして、心の中は、寒い部屋よりもさらに冷たくなりました。

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