9-10.小田原-箱根 - 箱根八里超え 其の一
東海道五十三次 / 日本橋 - 21次 岡部宿 / / 2009-2014
小田原
初夏の日差しを感じるゴールデンウイークのある日、小田原から三島への行脚を決行することにしました。
「箱根の山は、天下の嶮♪」
朝7時、陽がさんさんと降りそそぐ小田原駅に下車した私は、澄んだ空気と空いっぱいに広がる清々しい青色に心浮かれ、箱根八里を口ずさみながら歩き出しました。
箱根は、江戸時代に日本橋から京都に向かう人びとが戸塚の権太坂の次に遭遇する難所だったそうです。
間近に見ると山の勾配はきつそうですが、S字カーブが続いていくのでたいした事はないと高を括っていました。
しかし、2時間ほど歩いたころには足が辛くなり、ツーリングで過ぎていく人たちに励まされながらやっと歩けるような状態になってしまいました。
振り分け行李を担ぎ、着物に草鞋履きで石畳を歩いた江戸時代の旅人に頭が下がる思いです。
私はこの状況をなんとかするために神社の階段で休んだり、見晴らし茶屋の紫蘇ジュースや甘酒茶屋の甘酒を飲んだりしました。
そうして歩き進めていくと、芦ノ湖の湖面が目に入ってきました。 景色の美しさに疲れを忘れてしまいます。
湖畔にある箱根関所では、500円の入場料さえ払えば人見女に検査されることなく、復元された関所と資料館を存分に楽しめます。